研究内容

小池研究室では、世界に先駆け屈折率分布型プラスチック光ファイバー(GI型POF)、ゼロ複屈折ポリマー、光散乱導光ポリマーを提案しその基本特許を取得しています。
右図は、ポリマーの不均一構造の大きさの違いにより現れる光の本質的原理「屈折・散乱・分極」の各作用と、これらから生まれたGI型POF、光散乱導光ポリマー、ゼロ複屈折ポリマーの関係を示しています。
この図は、ポリマーの大きさがmmの単位であれば屈折が起き、μmの単位では散乱が起き、nmの単位であれば分極が起こることを解明し、ポリマーデザインにより、フォトン・光波の振舞いを制御することが可能となることを意味しています。これらは、光の本質にさかのぼって原理そのものから提案されたものであり、他の追随を許さないKPRIのコア技術となっています。
KPRIでは、これらのコア技術をもとに、フォトニクス分野におけるポリマーの可能性をそのファンダメンタルズにまで遡って究明し、新しい機能の発現を目指しています。具体的には、柔軟性に富み、折れにくく、取り扱いが容易であるという超高速GI型POFの特性を最大限に引き出すため、材料設計から製造技術まで一連の開発や、種々のポリマー部材の性能を向上させるだけでなく、液晶ディスプレイ全体を「トータル設計」した革新的な高精細ディスプレイの提案などを行っています。これらの成果が、既存のシステムの延長でも置き換えでもない、新たな産業創出につながることを目指しています。

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