KPRIについて

慶應フォトニクス・リサーチ・インスティテュート(KPRI)は、平成21年度内閣府最先端研究開発支援プログラム事業(略称FIRST)に研究課題「世界最速プラスチック光ファイバーと高精細・大画面ディスプレイのためのフォトニクスポリマーが築くFace-to-Faceコミュニケーション産業の創出」(中心研究者 小池康博)が採択されたことを機に、2010年4月に慶應義塾大学理工学部・理工学研究科の附属研究所として設立されました。2010年3月19日、FIRSTプログラム開始に関する内容は、日本経済新聞の一面トップの記事として大きく報じられました。

FIRSTプログラムでは、4年間のプログラム期間中に社会に還元できる成果を数多く生み出すことができました。また、本プログラム終了後もKPRIから生まれた成果を社会に還元するため、産官学連携で精力的に研究開発を行っており、慶應義塾から生まれた高速屈折率分布型プラスチック光ファイバー(GI型POF)や超高精細ディスプレイのためのフォトニクスポリマー技術の製品化、産業化に向け一丸となって研究開発に取り組んでいます。

2022年には、長年の屈折率分布型プラスチック光ファイバーの研究から生まれた「エラーフリープラスチック光ファイバー(POF)」の研究開発プロジェクトが、NICT(国立研究開発法人情報通信研究機構)Beyond 5G研究開発促進事業委託研究に採択されました。 生成AI等の普及によりデータ通信量が急増している昨今、データセンターでは、膨大な消費電力や通信遅延の問題が懸念されています。本プロジェクトにおいては、データセンターでの諸問題を解決し得るエラーフリーPOFの製品化、産業化にむけた研究開発に取り組んでいます。

2025年4月からは、「慶應義塾大学新川崎先端研究教育連携スクエアのセンター」として、新たな体制で研究活動をスタートさせています。

KPRIはこれからも革新的フォトニクスポリマーの研究を推進すると共に、その成果を社会に還元するため、精力的に研究開発を行って参ります。