KPRIについて
慶應フォトニクス・リサーチ・インスティテュート(KPRI)は、平成21年度内閣府最先端研究開発支援プログラム事業(略称FIRST)に研究課題「世界最速プラスチック光ファイバーと高精細・大画面ディスプレイのためのフォトニクスポリマーが築くFace-to-Faceコミュニケーション産業の創出」(中心研究者 小池康博)が採択されたことを機に、2010年4月に慶應義塾大学理工学部・理工学研究科の附属研究所として設立されました。FIRSTプログラムでは、4年間のプログラム期間中に社会に還元できる成果を数多く生み出すことができました。また、本プログラム終了後もKPRIから生まれた成果を社会に還元するため、精力的に研究開発を行っており、2017年10月には、KPRI内に、Nitto/慶應義塾大学光ケーブル共同研究センターを開設しました。現在、本センターにおいては、低ノイズ且つ低コストな超高速プラスチック光ファイバーの製品化、産業化に向け一丸となって研究開発に取り組んでいます。
2019年4月、プラスチック光ファイバー(GI-POF)を用いた伝送システムが、2021年開催予定の東京オリンピックを前に新4K8K衛星放送に向け製品化されました。また2019年は、KPRIの設立10年に当たります。この節目に、国際会議POF2019の初日スペシャルセッションに於いて、KPRI国際シンポジウム「8K、5G時代への新たな展開」を開催致しました。本シンポジウムでは、POFの今後の普及へ向けて、Nitto/慶應義塾大学光ケーブル共同研究センターにおける新しい成果、及びKPRIの今後の展開について国内外の研究者、一般参加者の方々と共有することができました。
2020年4月からは、「慶應義塾大学グローバルリサーチインスティテュート」の研究プロジェクトとして、新たな体制で研究活動をスタートさせています。
KPRIはこれからも革新的フォトニクスポリマーの研究を推進すると共に、その成果を社会に還元するため、精力的に研究開発を行って参ります。